10月12日、写真コンクールの審査会を開催しました。

「南三陸町立志津川中学校の生徒が撮る南三陸町の今」
< テーマ > 全国に伝えたい南三陸町の今

昨年に引き続き、2回目の開催です。

「わたす日本橋」という日本の真ん中と、志津川中学校の教室をテレビ会議システムで結んで、生徒さんと一緒に審査会を行います。一人ずつ写真に込めた想い、復興への力強い決意や南三陸町への深い愛を語ります。審査会を通してその想いを聞いて、大人たちはとても勇気づけられます。生徒さんもまたプロカメラマンからの講評をもらい、新たな視点を獲得します。
志津川中学校の先生方、わたす日本橋プロジェクトチームの皆様、カメラマンの小石様、佐藤様のご協力に感謝するとともに、南三陸町の今を、生徒たちの想いを一人でも多くの方にご覧いただければと思います。そして、ぜひ南三陸に足を運んでみてください。

審査員の方々よりお寄せいただいた感想を一部ご紹介します。

・「ああ、ここ行った。ここは行った事がない。中学生の時こんな感じだった。こんなの無かった。」と、いろいろ思い出しながら審査させていただきました。また、コメントを聞いて同じ事を思ったとか、こういう風に考えていたのか!とか、いろいろ気付かされた事もありました。毎日今の南三陸を撮り続ければ復興への道のりが見え、また町が復興した時は大変貴重な資料となることでしょう。
その写真で将来家族ができた時に「昔はこんな大変な事があったけど今はこんなに立派な町になったよ。」と言ってる皆さんがいる”そんなことを想像させてくれる写真との出会いでした。

・復興に向け刻々と変化する今この瞬間の町の景色と、そこに込められた志中の生徒さんそれぞれの想いを、今年も東京の私達に垣間見せていただけたこと、大変嬉しく思います。イキイキとした写真はもちろん、生徒さんそれぞれの想いにも心を動かされました。昨年は「全国の皆様のおかげで」という言葉の多さに驚きましたが、今年は「この町が好き」「震災前よりもさらに良い町にしたい」等、強い意志を感じる言葉が多く、とても心強く印象的でした。志中との遠隔授業にも取り組む「わたす日本橋」という施設を、私達が立ち上げる際に強く望んでいた「未来を担う子ども達と関わりたい」「ネット環境を駆使し南三陸町と日本橋の距離等物理的ハードルを下げたい」「支援ではなく相互交流を」という願いも少しずつ叶い始めたようです。来年も楽しみです。

・南三陸の風景、人、想いなどを知ることは、離れた東京にいるとなかなかできません。このコンクールの審査会を通じて、志津川中学校の生徒にこれらを写真と言葉でテレビ会議を通してではありますが、直接教えてもらいました。そして生徒が写真を撮るときの気持ちや状況が私の頭の中に広がっていました。言葉付の写真は動画よりももっと大きな情報を届けてくれることもあるのだなと思います。南三陸を知らない人に、南三陸が気になっている人に、南三陸が大好きな人に、東京・日本
橋の「わたす日本橋」から私が教えてもらったことを伝えられればいいなと思います。

・「大好きな南三陸」「私の原点」、普段着の何気ない「友達との時間」「街」を写した写真にそう言葉を寄せる生徒さん。特別が氾濫する、そんな写真コンクールに慣れた僕にとって、昨年に続く2度目の志津川中学校写真コンクールは、新鮮で、楽しく、それでいて、コメント一言ひと言に非常に気を使う、難しく、考えさせられる時間でした。並べられた写真の中には、隠しようもなく震災の爪痕が写っています。夏休みの教室を写した風景に、仮設住宅では勉強に集中しきれないと言葉を添える生徒さん、新設された漁港を写した写真に「復興はまだまだ」と自らの想いをかたる生徒さん、バスの車窓から朝の海を写した写真には、復興の槌音を感じる工事の風景の中に、あの時の爪痕が今も一緒にあります。「全国に伝えたい南三陸町の今」その生徒さんの想いの中に、今だ、あの時の爪痕が残る、復興が進まない現状があることを感じます。「大好きな南三陸」「私の原点」そんな生徒さんの言葉を、昔語りにしてしまうのか。写真を通して、子供たちの、おとなへの厳しい視線を感じた今年の写真コンクールでした。